小児看護では、他の分野と比べて子どもとコミュニケーションをとる機会がとても多いです。
小児科には0歳から15歳くらいまでの患者さんが来ることが多いです。
しかし、幼い時からの病気で継続して同じ病院に受診している場合などは、高校生や30代の方でも小児科を受診することがあります。
まだ言葉を話すことのできない子どもから、簡単な言葉を使えば理解できる子ども、大人と同じように話ができる子どもまで、発達段階はさまざまです。
子どもの発達には個人差があり、抱える疾患が原因で発達が遅れたり、うまく話すことができなかったりすることもあるので、それらを把握して子どもとコミュニケーションをとることが大切です。
子どもとコミュニケーションをとる時に気をつけることは、それぞれの子どもの発達に合わせた関わり方をすることです。
外来の小児科看護師だと子どもに予防接種をすることがよくあります。
例えば、発達障害のない5歳の子どもが注射を嫌がって泣き叫んだとします。
それに対して看護師は「痛くないから大丈夫」と嘘をついてはいけません。
「ちょっとチクッとするけど、大人になってから病気にならないように我慢しようね」と、5歳の子どもがわかるような言葉を使って説明するといいでしょう。
しかし、これが言葉を覚えてない0歳の赤ちゃんであれば、同じことを言っても意味がありません。
0歳の赤ちゃんが泣き叫んだ時は、言葉で説明するよりおもちゃを使って注射から気をそらす方がいいでしょう。
子どもの理解のレベルを見極めて対応する能力が、小児看護では求められます。